泥とビル

逼塞しているレーゾンデートル

みじめったらしく死ぬまで生きてみるしかないじゃないか

雑駁な夢の庭で共鳴りをしながら聞こえた至言は

「死神に近づくことを逡巡するな」


「夏が終われば何処に行けばいいのか、夏が終わった今でもわからない」

ドブ川の死体捨て場

あの子がお墓と呼んでた場所に今ではたくさんの高層ビルが建ち並び

売女やポン中や浮浪者達が眠ったり眠らなかったりします

寒くて震える大きな墓標のように

だから君は電信柱ごとに花束を添えます

厳かな雰囲気が流れないドブ川は墓場にもなれないね

2人泥沼の中で愛し合おう

僕達が火葬場の薪になるその前に

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ながさわらむの酔いどれ天使になる前に

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