永遠の折り返しに置いてあった日記についに手をかけたあのメクラのトカゲは最後の瞬間を迎えた。
全てが終わり、全ての恐怖を受け入れた
全身を跋扈するマンシンガンの弾丸
終わることのないような頭痛
便器にいっぱいの吐瀉物
両親への手紙と身体中の発汗
そして、永遠の折り返しで日記を手にしたのだ
そこには全てがかいてありすべてが終わった
ローマの廃墟、失われた太陽と喪服行列
霊柩車にまとわりつく気だるい雨の匂い
火葬場への道のなか足取りは重く、そして空気のように軽い。
尖ったハリガネのツリーが冷たく全てを軽蔑する
そしてメクラのトカゲは永遠の折り返しで日記を手にした
そしてトカゲは盲目になり永久に覚めると思わない闇の中に真っ逆さまにおちた
そう、落ちろ落ちろ落ちろ
闇より深く絶望よりも濃厚
縦 横 上 下 左 右
落ちろ落ちろ落ちろ
燃えろ燃えろ燃えろ
終わり終わりだ終わりだ
あかりがとだえた真っ暗なバスルームから俺は遥か彼方までみえる湖にたどりついていた。
音はなく、希望も絶望も感じない死のほとりだ
どれ位の時間がながれただろう
永遠も半ばをすぎた頃
水の音をたててうくように歩きながら
女神があらわれた
何も語らず
ただ静かに濡れた体をよせてきて
俺の唇にふれた
そして、メクラのトカゲは目を覚ましたのさ
そう、俺は、メクラのトカゲは王様になったんだ
夢を手に入れ太陽を掴む
なんだってできるなんだってやれる。
全てだ、これが全てだ。
ながさわらむの酔いどれ天使になる前に
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