俺は何時からか電車の中やエスカレーターの途中で不意に成る狂人


本を読んで文字の螺旋の中にDNAを混ぜてる時や


映画を見て別の世界を旅するカメラに取り憑く時や


自分を喪失してしまうほどの薬の泉を泳ぐ時にだけ


周りの風景や取り巻く現実が遠く消え失せていき


不安や失望が旅立ち生きてる心地がやってくる



外側に対して俺の体を縁取る


時々白く光って流れるような線が現れて


矛盾を完全に遮断する瞬間に俺は世界と繋がる


狂人でいる瞬間にだけだ


俺もとっくに亡霊だった


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ながさわらむの酔いどれ天使になる前に

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