トカゲの僕は煙の味のウイスキーをのんでる
午前2時過ぎくらいに街の片隅のバーで
幽霊の君に一目惚れをしたのは1997年1月12日生まれの山羊座の僕で
ずっと寂しかったけど君と出会って寂しさなんて忘れたんだぜ
夢中になって誰もいない隣の席に話しかける僕を見てついにおかしくなっちまったなんてみんなは言うけど僕には関係ないよ
君は太陽より眩しいからきっと盲目になった僕みたいな奴にしかみえないんだ、間違いない
君に僕がいかに大人かってことを伝えたくて知ってるだけの知識を伝えようと興奮気味に喋り出したんだ
戦争のことや、いろいろな映画のこと、友達のこじれた恋愛の話や流行りの物語や髪型ついてを
でも君ときたらプイッと違う方向をみて今にも立ち上がって何処か遠くにフワフワ飛んでいこうとするんだ
びっくりしちゃって手を捕まえて逃がさないようにしようとおもったんだけどスルリと腕は透明だからすりぬてしまったんだ
あなたの話って知識しかなくてつまらない
ウィキペディアと話してるみたいだわ
おもしろい話しないとかえっちゃうよって君が言うもんだから
僕は一生懸命になってアタマの中をグルグル回したんだ
君がグラスをおいて壁の方向にやっぱり帰るわっていいだしたからとても困ってしまって
口からデタラメに誰も知らない知り合いの女の子の話をはじめたんだ
ちさきちゃんはカバの口をタイプライターにてしていつも課長からの仕事をこなしてて
たまにコピー機に紙が詰まるみたいにカバの口もつまるんだよ
その会社はラテアート職人の小人がいつも隅っこにいてみんなに楽しみをあたえてくれる
天井は一面がアリの巣でいつも動き続けてるんだ
人間の世界にはそんな会社があるんだぜ
嘘じゃないよほんとだぜ
なんたってアリはキノコを育てたりしてるんだから
そのキノコの小人がラテアートを作るんだよ
コロボックルっていう蕗の葉の下の小人と同じみたいなもんさ
アリの作ったキノコの小人がいるその会社の社長の奥さんがちさきちゃんのお母さんなんだよ
でも社長はちさきちゃんの本当のお父さんじゃないんだ、3月にあった会議で悪い小人の告発で知ることになったんだけど、それは別の話にするよ
それ以降なんだかちさきちゃんは働きづらくなっちゃうんだけど
ちさきちゃんはそんなことちっとも気しないように毎日を過ごすんだ
でも、ほんとのところは誰にもバレないように1日1匹ずつアリを殺してたんだけどね
天井のアリが何年かしていなくなって悪い小人をカバにすり潰させてちさきちゃんがそれを掃除するんだけ、ど、
目を上げたら
君がいつの間にかいなくなってることに気がついてまた僕はいつもと同じえぐれた目玉になって暗闇に
ながさわらむの酔いどれ天使になる前に
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