東京スポッティング

新宿アルタ前そこをいつもの場所と言って俺とキノコは集合の約束をした
特になんの予定もなかった当たり前のように流れる平日の夜俺は日常にキックを入れようとキノコに連絡した
日常は退屈だ、朝起きて仕事にいき疲れ手帰って寝る
腐ってる
俺の体はゾンビみたいに腐敗したり血まみれじゃないけれど生活の柄に腐らさられてる気分だ
いやとっくに随分と前から腐ってるのかもしれない
目玉には蝿が止まってるのかもしれない
そんなゾンビに嫌気がさして俺は腐敗した匂いのする満員電車から友達のキノコに連絡を入れていた
どっかで何かしてハイになろう
何も手持ちのドラッグもないし何もする予定もなく明日も腐った生活が続くために早く寝るだけの夜に俺はケリをいれた

新宿アルタ前で集合だ
歌舞伎町でマリファナを買うか友達の家に行ってマリファナを買うかしようぜなんて話してた

ところが何の因果か突然友達のベビ子からアシッドを帰ることになって
「おい、キノコ!紙がはいるぞ!!はたまたグミかもしれないが」
「ゲッ!嘘だろ!勘弁してくれよ早めに寝て俺は明日の仕事に備えたいんだよ」
「頼むよ!付き合ってくれよ!退屈を一緒に振り払おうぜ」
キノコは少し考えて
「目の前にあるなら飛ぶしかねぇか」
いやいやながらも楽しみに俺の誘いにのった
「そしたらいつもの場所で!」

俺は予定の時間より少し遅れてアルタ前にやってきた
キノコの姿はなかった
「なんだよ、俺の方が先着いたのか」
プルルルル

キノコに電話をかける
「おーす、ついたよ今どこ?」
「あっ、りょーーかい!いま近くだからすぐ向かう!」
「あいよー」

2分ほどしてキノコが現れた
右手になぜかメロンひとつもって

「おいおい、なんでメロン?」

「うっかりね!」
「うっかりでメロン買うやつがあるかよ!」
「果物屋の親父の値引きにのせられちゃった、メロン1個1000円だし、なんかおもしろいじゃん?」
「まぁ、いいけどちゃんと食えよ!」
「どーせ腹減るしそのうち食うさ!」

俺たちはそのままメロン抱えて新宿から15分ほど電車にのってヘビ子の最寄り駅にむかった

アシッド1つ/5000円
まぁちょっとお高いがパッと手に入るにしちゃ上等だ
今日の俺達にはお誂え向きだぜ
「ゲーー、絶対はやく寝ような、寝れたら寝ような、明日仕事ダリィし」
キノコの一言をきいて別にお誂え向きじゃない事もおもいだした
けど忘れることにした
「ありがとうございますーーここで渡しで大丈夫ですかぁー?」
ヘビ子のそのセリフで正気に戻る
「あぁ、ここでいいよ、少しでも早く抜けるようにここでスグ食っちまうし」
「あぁー、分かりましたぁーーこれですどうぞぉ」
ヘビ子の手のひらの中に持ってきた2人分の1万円を忍ばせて俺達は銀紙に包まれたグミ2つを手に入れた
「サンキュー!またなんかある時はお願いするよ!」

「いえいえーーこちらこそぉ、ありがとうございますぅー」

ヘビ子と別れて俺達はさっそく駅のホームでアシッドをパクつく
「いやー、しかし結局駅の中だね」
「分かるぜキノコ、間違いないね駅の中は警察もそうそう歩いてないし周りのゾンビ達は生きてる人間にも無関心だしな」

俺達は帰路につく
家までの乗り換えは1回
とりあえずキマルまでは電車の中で雑談だ
家の最寄りに近づくうちに段々と光が間延びしてきた
「うほーー文字みようぜ文字」
「曲がってる?おれよう分かんねぇんだよな文」
キノコは一生懸命に看板や文字を目で追う
俺は目を閉じたり開けたり
光をみたりみなかったり



書いてて飽きたからとりあえずここまで。。

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